2021年12月発売の 新型アウトランダーPHEV(5LA-GN0W)のタイヤ交換などに必要なジャッキアップ作業についてまとめてみます。
最近、外国メーカー車含めてスペアタイヤを廃止し、パンク時はパンク修理キットで対応する車両が増えています。一昔前に比べて道路事情がよくなりパンクが減っていることや、重量物であるスペアタイヤ搭載による燃費の悪化、使うかわからないものに掛けるコストを下げることが背景にあると言われています。
今回の新型アウトランダーもその流れを受けて、スペアタイヤ搭載はなくパンク修理キットでの対応となっています。その関係で、取扱説明書手順通りのパンク修理にはジャッキの必要がないため、ジャッキや車載工具が搭載されていません。他メーカーでも最近は標準でジャッキの搭載がないことが多くなってきています。
2023年12月より、アウトランダー専用のパンタグラフジャッキが購入できるようになりました!
アウトランダー(GN 2021~)には全車対応していますので、車載も可能(専用の取付スペースはありません)な携帯性の良いパンタグラフジャッキをご希望の方は三菱ディーラーでお買い求め下さい。
(部品番号:99569W010P)
新型アウトランダーの場合、車重が重いことやジャッキアップ量がそれなりに必要なことから、不安定になりやすいため大型のフロアージャッキを使用した前後2輪ずつのジャッキアップが推奨されます。
安全のため必ずジャッキスタンドに乗せて作業しましょう。
ジャッキ耐荷重に注意
アウトランダーは車両重量だけでも2トンを超えます。
積載状態である車両総重量では、約2.5トンの設定となっています。
余裕をもって3t以上の耐荷重のあるジャッキがお勧めになります。
これまでの車で使っていたジャッキでは、耐荷重が足りない可能性もありますので、よく確認してジャッキアップする必要があります。他車種についている車載ジャッキでは特に耐荷重が足りない可能性が高く、車両形状にあっていない可能性があるので使用は控えましょう。
夏⇔冬タイヤ交換の時期にはジャッキが倒れ車に挟まれる事故を耳にします。
安定した場所でのジャッキアップはもちろん、耐荷重や車両の様子をよく確認して作業するように注意しましょう。
おすすめフロアージャッキ(大型タイプ)
アウトランダーPHEVは重量車でもあり、大型のフロアージャッキを使用したジャッキアップ作業が推奨です。
大型のガレージジャッキを使用することで、重たい車も安定したジャッキアップが可能になります。
ジャッキアップしたら、タイヤ脱着前に必ずサイドシルの内側ブラケット部(補強部)をジャッキスタンドに載せ、車両が安定した状態でタイヤ脱着作業を行いましょう。
アルカンのジャッキは、ハードな競技の世界でもよく使われています。耐荷重に余裕があり、上昇スピードも速いのが特徴で、作業が楽になります。一部にはアルミ材が使用されているため、類似サイズの他製品と比較し軽量となっているため、物置などへの収納で持ち上げる場合などに良い点となります。
タイヤ交換などの作業時は、必ずジャッキスタンドを使用します。エマーソンのジャッキスタンドは、ラバーパッドがついており、車両に傷つけにくいのが特徴です。耐荷重もOK!
おすすめフロアージャッキ(小型タイプ)
タイヤ1輪ずつ交換する場合は、小型のフロアージャッキで作業することが出来ます。
小型のタイプは、耐荷重が低い場合や、アウトランダーには高さが足りず、タイヤが浮かない場合があります。
MeltecのFA-31は耐荷重もストローク(高さ)もクリアしており、おすすめです。オプションのゴムパッドを挟むことで、車体側の傷付きも抑えることが出来ます。
ジャッキアップポイント
ジャッキアップポイントは取り扱い説明書に記載はなく、ディーラーで確認するように記載されています。
車両の下側にはPHEVシステムの肝となるバッテリーやモーターなどがあり、間違った場所でのジャッキアップは車を傷めたり使用不能にしてしまう恐れがあります。
PHEVはバッテリーなどのPHEVシステムへのダメージは致命傷です。誤った場所でのジャッキアップによりこれらにダメージを入れてしまう可能性があり、作業前には、購入販売店でジャッキポイントを詳細に確認することをおすすめします。ここでは、簡単にご紹介します。
フロアージャッキ(大型)使用時のジャッキアップポイント
フロントはフロントサスペンションクロスメンバーが、リヤはリヤサスペンションクロスメンバーがジャッキアップポイントになります。
作業時は、必ずジャッキスタンドをサイドシルブラケット部(補強部)に掛けます。
三菱自動車「緊急時対応マニュアル」より引用
純正ジャッキ・フロアージャッキ(小型)使用時のジャッキアップポイント
純正ジャッキや小型のフロアージャッキを用いて、タイヤを一輪ずつ持ち上げる場合は、サイドの切り欠き部分にジャッキを欠けるようにします。当該部位以外でのジャッキアップ補強が入っていない場合や、不安定になる可能性があるのでよく確認しましょう。
三菱自動車 よくあるお問い合わせより引用
アウトランダーのタイヤ交換時の必需品
クロスレンチ
車載工具が搭載されていないため、ナットを緩めたり締めたりするためのホイールナットレンチも搭載されていないので注意が必要です。
純正ナットサイズは、21mmです。
力が掛けやすく、早回しもしやすいクロスレンチがおすすめです。
トルクレンチ
アウトランダーPHEVのホイールナット締め付けトルクは、従来の車両よりも高く設定されています。
指定締め付けトルク:113N・m(±14N・m)
これまでの締め付け感では締め付け力が不足する場合もあるので、トルクレンチでの管理が好ましいです。
タイヤリフター
新型アウトランダーのタイヤ・ホイールは、18インチ・20インチ ともに大径となり、かなり重たいです。
車両への脱着の際は、腰にかなりの負担がかかることが予想されます。
そんなときは、タイヤ交換専用のアシスト工具、タイヤリフターがおすすめです。
タイヤの移動、持ち上げ(高さ調整)、保持、回転ができるため、持ち上げることなく水平移動させながらタイヤの脱着ができます。
タイヤ&ホイールがとても重たく、作業は正直大変です。
ディーラーやタイヤショップにお任せしてしまうのも良いでしょう。
重たいタイヤの預かりサービスを行っている店舗もありますよ!
アウトランダーのタイヤはとても重たくなっています。作業に自信のない方はディーラーやタイヤショップ・カー用品店に依頼することをお勧めします!
コメント
このGN0Wでは、1輪のジャッキアップは禁止されています。メーカーへ確認の上、記事を書き直すことをオススメします。
コメントありがとうございます。
ディーラーなどでのリフト作業、自分でやる場合でも安定性などを考えた場合にフロアージャッキ+ジャッキスタンドでの作業を推奨するとのことでした。その通りだと思いますので、一部記事を編集させていただきました!
有用なジャッキ等選定の情報ありがとうございます。
20インチタイヤはアルミホイルと言えども相当に重いです。(スタッドレス)
特に社外品ホイールを履く場合は、重いタイヤを取り付ける際、ホイールリングなどを着けないとセンターが出ないなど、思わぬポイントに注力が必要でした。
コメントありがとうございます。
かなり重たいですよね。社外品ホイールの場合センターのハブリング取付は必須だと思います。
ホイールナットを締めこんでいくと、テーパーナットでは一応センターは出るはずなのですが、車重の支えを軸力のみに頼ることになります。ハブリングでセンターを出してあげることで、取付も少しラクになりますね。
専用パンタグラフジャッキが発売情報ありがとうございます。このジャッキであれば1輪のジャッキアップがOKになったということですね。
コメントありがとうございます。
要望が多くあり、設定されたようですね。